2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

Book Review!

作者:ミッキー・スピレーンレビュー: スピレーン傑作集 (2) (創元推理文庫 (135-2)) (文庫) 短編集第2弾。 SF調の作品の「立ち上がって死ね!(他国者は殺せ)」、「ヴェールをつけた女(うじ虫に愛されろ!)」、戦場ラブロマンス「殺しは2人で」、ドキ…

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作者:サラ・スチュアート・テイラーレビュー: 死者の館に (創元推理文庫) (文庫) 魅力的な中産階級出のインテリ女性(しかも婚約者を失ったばかり)が事件に巻き込まれ、渋い警察官と共に体を張って真相を追う。容疑者サイドにはセクシーな男性がいて…と書…

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作者:ポール ギャリコレビュー: われらが英雄スクラッフィ (創元推理文庫) (文庫) ばれない嘘、上手な嘘の秘訣とは、99の真実の中に1つだけ嘘をまぜることだそう。それならば、まず絶対にありえないようなおかしな話でも、たくさんの「本当にあったこと…

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作者:キャロリン キーンレビュー: ライラック・ホテルの怪事件―ナンシー・ドルーミステリ〈4〉 (創元推理文庫) (文庫) アメリカの少女探偵の定番ナンシー・ドルー。友人のエミリーが婚約者と開業するライラック・ホテルへナンシーが向かうところから、お話…

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作者:ヴィヴィアン・ヴァンデ・ヴェルデレビュー: 六つのルンペルシュティルツキン物語 (創元ブックランド) (単行本) グリム童話にある『ルンペルシュティルツキン物語』の不合理を暴く作者のまえがきから、イキナリ正面衝突的に面白い。そりゃあ童話なん…

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作者:ディクスン・カーレビュー: 黒い塔の恐怖 (創元推理文庫―カー短編全集 (118‐21)) (文庫) カーは不遇な作家で熱狂的なファンをもちながら売上には貢献しないため本国や日本でも忘れられた存在になったりもします。その中でミステリ研究家のグリーンが…

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作者:マイケル ボンドレビュー: パンプルムース氏と飛行船 (創元推理文庫) (文庫) 今回もいつもの様にいろんな事に巻き込まれながら、アリスティード&ポムフリット君が知らず知らず(?)の内に見事!事件を解決します。読後の爽快感もひとしおですよ。編…

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作者:フレドリック・ブラウンレビュー: 復讐の女神 (創元推理文庫 (146-14)) (文庫) 『まっ白な嘘 (創元推理文庫)』につづくフレドリック・ブラウン 推理小説短編集第2弾。『まっ白な嘘』が傑作だっただけに期待しすぎてしまったか、ちょっと平凡な感じ。…

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作者:オーガスト・ダーレスレビュー: ソーラー・ポンズの事件溥 (創元推理文庫 184-1 シャーロック・ホームズのライヴァル) (文庫) 類似点も度が過ぎてくるとそれはある種の価値を持ってくるという好例。プレイド街のシャーロック・ホームズと呼ばれるソー…

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作者:ローレンス ブロックレビュー: 緑のハートをもつ女 (創元推理文庫) (文庫) 騙されるほうも悪いのさそうはいうが、騙すほうは、騙される側が騙されるように事を運ぶ。「カモ」に選ばれたときから騙される仕組みになっている。騙されている最中、騙され…

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作者:津原 泰水レビュー: ルピナス探偵団の憂愁 (創元クライム・クラブ) (単行本) 『ルピナス探偵団の当惑』の続編。 しかし、前作から読んできたひとにとっては、かなりショッキングな内容だと思う。少なくとも、同じノリで読むことは出来ない。全編を通…

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作者:ケイト・キングスバリーレビュー: バジャーズ・エンドの奇妙な死体 (創元推理文庫) (文庫) 1906年、イギリス南東海岸の村にあるペニーフット・ホテルは都会の上流階級の人々が訪れるお忍びの場として人気を得ていた。オーナーのセシリーは、夫を亡く…

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作者:エーリッヒ・フロムレビュー: 精神分析と宗教 (現代社会科学叢書) (単行本) 1650年当時のスピノザが、思索の糧とした印刷物の中に、仏教に関する文献が含まれていたと仮定すると、1950年当時のフロムが、禅宗に親近感を抱いたことがわかるよ…

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作者:P.D. ジェイムズレビュー: ディナーで殺人を〈上〉 (創元推理文庫) (文庫) 本格推理ばかりではないので、続けて読むとしんどいものがあります。ホラー、サスペンス、心霊ものが多いですが、18世紀の実在する調理法を書いた本をもとに新妻と先祖妻(故…

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作者:マイクル・コリータレビュー: 夜を希う (創元推理文庫) (文庫) 抜群のリーダビリティー。過去から続く恩讐。アクション。隠されていた秘密。過不足ない人物描写。ハードボイルド調ミステリの王道でございました。 期待の若手が放つ、ど真ん中ストレー…

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作者:高田 恵子レビュー: ジョン・ブルの誇り (創元推理文庫) (文庫) ホームズの時代を舞台にした、ロンドン市警察の警官二人のミステリー。スコットランドヤードではないので、あしからず。主役の一人はジョゼフ・ブラッグ部長刑事。中年の硬骨漢。もう一…

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作者:マイケル ボンドレビュー: パンプルムース氏のおすすめ料理 (創元推理文庫) (文庫) 私はパンプルムース氏シリーズを全部読んだわけではないですが、この“おすすめ料理”が一番面白いんじゃないかな、と思われます。ですからどれを読もっかな~と迷われ…

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作者:エリザベス・フェラーズレビュー: ひよこはなぜ道を渡る (創元推理文庫) (文庫) どの作品も面白かったので、最後といわれるとさびしい限り。相変わらず、トビーのミスディレクションは素晴らしく(w)、ただ、それに比べて、ジョージの精彩のなさが…

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作者:ヘイリー・リンドレビュー: 贋作と共に去りぬ (創元推理文庫) (文庫) 期待して読んでみたのですが、主人公の人間性に全く共感できませんでした。さらに、結構な分厚さなのに、ちっとも話が前に進んでいかないので、イライラします。はっきり言って時…

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作者:レイモンド・チャンドラーレビュー: 大いなる眠り (創元推理文庫 131-1) (文庫) 久しぶりに読み直してみて、このマーロウシリーズの第一作には、中編でありながら、チャンドラーの長所も短所もすべてが詰まっていると感じた。長所は、読中の何とも気…

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作者:浅羽 莢子レビュー: 下宿人が死んでいく (創元推理文庫) (文庫) 前作はあまり登場人物たちに魅力を感じられなかったが、今回は、さすがマクラウド。魅力ある登場人物を産むことにかけては素晴らしい才能を持っている。主人公セーラが地味ながら、頑張…

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作者:レビュー: 本格一筋六十年 想い出の鮎川哲也 (単行本) ■2002年9月24日に惜しまれつつ世を去ったミステリ作家・鮎川哲也氏、享年83歳。本格推理小説一筋に打ち込んだ彼を偲ぶ追悼集が、なじみの深い東京創元社から刊行された。■到着分に掲載された追…

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作者:エドワード・D・ホックレビュー: サム・ホーソーンの事件簿3 (創元推理文庫) (文庫) アメリカの田舎町ノースモントと、サム・ホーソーン先生の周りでは、相も変わらず不思議な事件が目白押し。この町じゃ大変だろうと保安官に同情を覚えつつ、ホーソ…

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作者:ガストン ルルーレビュー: 黄色い部屋の謎 (創元推理文庫 108-1) (文庫) 若い探偵ルールタビーユ そして 名探偵 ラルサンという 頭脳明晰な二人の謎解きに読者は前半 惑わされてしまう。黄色い部屋から 誰にも知られずに犯人は どのように脱出したの…

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作者:コニス リトルレビュー: 夜ふかし屋敷のしのび足 (創元推理文庫) (文庫) 1930年代ごろのアメリカ。ホテル暮らしの箱入り娘・カリーは、友人のセルマに頼まれてセルマの夫・アランの屋敷にメイドとしてのりこんだ。離婚に不利になる、セルマが書いた手…

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作者:カーター・ディクスンレビュー: 孔雀の羽根 (創元推理文庫 119-4) (文庫) 警察が厳重に監視している空家の一室――いわゆる“視線の密室”だが、窓は開いていた――に一人で居た男が、髪が焦げるほどの至近距離から撃たれた。現場には孔雀模様のテーブル掛…

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作者:加藤 実秋レビュー: Dカラーバケーション(インディゴの夜) (単行本) 珍しく憂夜が1週間の休暇をとっているとき、ひとりの女性が憂夜を尋ねてきた。25年前に起きた宝石窃盗事件についての相談をするためだった。カンナと名乗る女性は、憂夜の過去を…

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作者:吉永 南央レビュー: アンジャーネ (単行本) 北関東のとある街でアパートの大家をやっていた祖母が亡くなり、それを引き継ぐことになった瑞輝。ランタン楼と呼ばれるそのアパートは外観も洋風だが、住人も異国の人達・・・そしてトラブルは日常茶飯事…

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作者:ペレレビュー: ワールドカップ殺人事件 (創元推理文庫) (文庫) ペレが書いた推理小説。ほんまかいな。 米国で開催されたW杯(時期は不明)。 ホストカントリー米国が決勝進出。 ほんまかいな。 相手は東独(なんと!)。 決勝を前に全米サッカーリーグ…

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作者:山本 弘レビュー: MM9 (単行本) 是非ともシリーズ化、さらに映像化して欲しい作品。出来れば実写で、お願いします。怪獣が災害として、日常的に扱われる世界。戦うのは自衛隊で、気象庁は観測・予報だけ。そして主人公、気象庁側。なのに、何故こんな…