2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

Book Review!

作者:S・S・ヴァン・ダインレビュー: 僧正殺人事件 (S・S・ヴァン・ダイン全集) (創元推理文庫) (文庫) ヴァン・ダインのミステリーは面白い。この作品も冒頭から、前作の’グリーン家’を引用しながら、「最も陰惨にして最も奇怪、最も納得しがたく、最も戦…

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作者:ロン フライレビュー: アメリカ式論文の書き方 (単行本) まったく論文を書いたこともなかった私が、一応書けるようになったという入門書。先生の推薦書のリストを見て、内容を確認せずamazonで注文しましたが、まずは、手順や、ともかく書かな…

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作者:アガサ・クリスティレビュー: シタフォードの謎 (創元推理文庫 105-22) (文庫) 雪の山荘の殺人。私は本作を読んだ際、次のような古い短編探偵小説(この呼称がふさわしい)を思い出していた。ある村で殺人事件が起こる。容疑者がいるのだが、彼は事件が…

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作者:フェリぺ・アルファウレビュー: ロコス亭 (奇人たちの情景) (創元ライブラリ) (文庫) 帯に「ナボコフ、カルヴィーノ、ボルヘス......、すべての原型がここにある」とあり、メアリ・マッカーシーというクレジットが入っている--これは当然、買い!と判…

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作者:加藤 千恵子レビュー: 臨床心理・精神医学のためのSPSSによる統計処理 (単行本) 統計は初心者、あるいはどうも苦手だけれども、必要に迫られてSPSSによる統計処理をしなければならない人も多いはず。そのような方にとって、この本は、第一に見やすく…

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作者:野村総合研究所サービス産業生産性革新プロジェクトチームレビュー: 2015年のサービス産業 ―稀少モデルから豊富モデルへの大転換 (単?! ??本) 2015年というタイトルなので抽象的な内容かと思って読み進めると、非常に今のサービス業の現場が抱える課…

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作者:手島 佐枝子レビュー: 自然素材でつくるナチュラルスキンケア (単行本) 著者は農芸化学科出身のアロマセラピストで、素材の説明もこれまで見てきた手作りコスメ本よりずっと科学的です。 化粧品基材やハーブ・精油を説明した「素材編」と「レシピ編」…

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作者:竹内 真レビュー: ビールボーイズ (単行本) 「カレーライフ」に続くフード系青春小説。正吉達の友情と青春の思い出にはいつも必ずビールがあります。各章の間にビールにまつわるコラムが差し込まれているのが粋っ!とにかく一言で言うと、「ビールが…

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作者:江戸川 乱歩レビュー: 貼雑年譜 (江戸川乱歩推理文庫) (単行本) 乱歩展が行なわれた際、実は秘かに再発されているのだ。『江戸川乱歩推理文庫』の超目玉。20年前これが出た時の嬉しさと言ったら・・・。戦時下、執筆はおろか己の命まで危なくなってい…

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作者:いがらし ゆみこレビュー: メイミー・エンジェル 全3巻完結 (文庫版)(中公文庫) [マーケットプレイス コミックセット] (コミック) 「メイミーエンジェルか〜、懐かしいな〜」と思い購入。実は、結末まで読んだ覚えがありませんでしたので気になったの…

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作者:中島 健三レビュー: 算数教育講座〈1992年〉創造的思考力を育てる算数教育とは (単行本) まだまだ視点は十分使えます。今の学力低下論議の中で忘れてはならないことが、前指導要領改定の時期の論議されていたとは・・・大切にされるべき点は変わらな…

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作者:米澤 穂信レビュー: 犬はどこだ (ミステリ・フロンティア) (単行本(ソフトカバー)) 米澤穂信の新作です登場人物の年齢が少し高くなり作者のこれまでの作品とは少し違った雰囲気になっています。今作はなんといっても「後味の悪さ」、これに尽きます…

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作者:新庄 節美レビュー: 修羅の夏―江戸冴富蔵捕者暦 (創元クライム・クラブ) (単行本) ~著者の新庄節美氏は児童ミステリの作家だそうです。(性別不明)ある書評サイトで好評なので読んでみました。東京創元社からの刊行ですから謎解きの魅力を前面に出し…

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作者:海堂 尊レビュー: 夢見る黄金地球儀 (ミステリ・フロンティア) (単行本) デビュー作「チーム・バチスタの栄光」と比べ構成がしっかりしてきたが、反面キャラクターの魅力が消えてしまった。盗みを主体にした痛快さが全く活かされていない。主人公を3…

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作者:レビュー: 大ピアニストは語る (単行本) パハマン、パデレフスキー、ローゼンタール、ルービンシュタイン・・・世紀の大ピアニスト20人が後輩に宛てた、演奏家としての心構えから日々の練習方法、生活習慣、奏法、表現、解釈、芸術の飽くなき追及等、…

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作者:森下 一仁レビュー: 思考する物語―SFの原理・歴史・主題 (Key library) (単行本) SFの魅力であるセンスオブワンダーについて、あらゆる角度から解説された本。SF・ファンタジー系の小説を書こうとしている人には必読バイブル。 更に詳細を見る

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作者:コナン ドイルレビュー: 陸の海賊―ドイル傑作集〈4〉 (創元推理文庫) (文庫) コナン・ドイルの「ホームズ正典」以外の短篇を集めた傑作集。 第4巻の本書は、スポーツを扱った小説を中心に編まれている。 収められているのは、「クロックスリーの王者…

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作者:ヤコフ・イシドロヴィチ ペレリマンレビュー: おもしろい宇宙の話 (単行本) 身近な現象からはじまり、月との事や、もっと広い惑星間の事、もっと遠い星の事などについて、実はこの様な事だったのか、科学的に考えるこうだったのか、と初等数学の範囲…

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作者:松尾 由美レビュー: オランダ水牛の謎 (創元推理文庫) (文庫) 安楽椅子探偵「アーチー」シリーズ第2弾。あくまでも小学生の周辺で起きる日常の謎を、文字通り安楽椅子探偵のアーチーが解決するのである。前作と同じだが、アーチーの存在以外はきわめ…

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作者:セバスチアン ジャプリゾレビュー: 長い日曜日 (創元推理文庫) (文庫) 映画「ロング・エンゲージメント」の原作です。婚約者の戦死が信じられずに真実を追求するヒロイン、という粗筋で声高に反戦を訴えたメロドラマを予想していましたが、見事に覆さ…

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作者:青柳 いづみこレビュー: ショパンに飽きたら、ミステリー (創元ライブラリ) (文庫) いまはなきミステリ雑誌『EQ』連載のエッセイに、数編の書き下ろしを加えてまとめたもの。 著者はピアニストにしてドビュッシー研究家。リサイタルを行い、生徒さん…

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作者:米澤 穂信レビュー: 折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア) (単行本) 中頃にやや展開が遅いところがあり、読むのを挫折しそうになりましたが、ここの書評をもう一度読んでみて、終盤が面白いということが分かり最後まで読み通しました。読み通して良か…

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作者:フランチェスカ・リア ブロックレビュー: エンジェル・フアン―ウィーツィ・バットブックス〈4〉 (創元コンテンポラリ) (文庫) このシリーズはどれも最高だと思うけど、この四冊目は特に、親でも、恋人でも、大切な人と離れていなきゃいけないとき、力…

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作者:北山 猛邦レビュー: 踊るジョーカー―名探偵 音野順の事件簿 (単行本) 正直最初の「踊るジョーカー」には驚いた。一番最初からこんなギリギリなトリックを使ってもよろしいんでしょうか?(笑)トリック以外ではキャラクターがすごくいいですね。音野…

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作者:井堀 利宏レビュー: 現代日本財政論―財政問題の理論的研究 昭和59年の発行で時代的な背景も今日とは大きく異なりますが、中身は生きています。理論モデルを背景として数式を多用していますので、紙とペンを持ちながら読んでいかないと挫折します。 …

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作者:山口 芳宏レビュー: 雲上都市の大冒険 (単行本) 荒城と真野原。二人の探偵が活躍する物語です。今回のお話は、その第一話。いわゆる登場編とも言うべき作品なのですが…。探偵の一人荒城は途中で○○。なので、今回は真野原と殿島(民事専門の弁護士)の…

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作者:ウンベルト エーコレビュー: 薔薇の名前〈下〉 (単行本) 「週刊文春」20世紀傑作ミステリーベストテンで堂々の第2位。しかし本書を純粋なミステリーや推理小説だと期待して読むと、いい意味で裏切られます。確かに筋立ては中世の僧院を舞台にした連…

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作者:永嶋 恵美レビュー: 一週間のしごと (ミステリ・フロンティア) (単行本(ソフトカバー)) 物語は一週間の出来事的に書かれていますが、各章のタイトルも何となく面白いんですよ。 例えば第一章「土曜日に渋谷へ出かけ 見知らぬ子供を連れてきた」一見…

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作者:レビュー: 復刻 奇術研究〈第3期〉 (単行本) 奇術研究復刻版は全期揃えました。あれこれ内容の善し悪しを述べることはあまり意味が無く、これが日本のマジック界の歴史のひとつだという意味で所有し、楽しく読んでいます。毎号巻頭で紹介されるマジッ…

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作者:魔夜 峰央レビュー: May探偵プリコロの帰還 (コミック) 祥伝社から発行された前4冊の次が東京創元社からの発行でタイトルは少し変更。どういった経緯があったかは知りませんが、とりあえず購入しました。前4冊と同様、コロネット王子が犯人を言…