Book Review!


作者:アガサ・クリスティ


レビュー: シタフォードの謎 (創元推理文庫 105-22) (文庫)

雪の山荘の殺人。私は本作を読んだ際、次のような古い短編探偵小説(この呼称がふさわしい)を思い出していた。ある村で殺人事件が起こる。容疑者がいるのだが、彼は事件が起こる少し前に別の場所にいた事が確認されている。その時間差では、容疑者が事件発生当時、現場に行くことは不可能なのだ。しかし、その容疑者はやはり犯人だった。解決は「犯人は自転車を使った」である。自転車はその当時一般には普及していない超レア品だったのだ(この話はムダに書いている訳ではありません)。

本作は犯人・犯行方法の謎と共に動機の謎がある。私も最後まで動機が分からなかったのだが、明かされてみると、実は冒頭で提示されていたことに気付き、作者の手腕に感心した覚えがある。犯人、犯行方法、動機と三拍子?!
??ったクリスティの傑作。


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