2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

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作者:マーセデス・ラッキーレビュー: 失われし一族 (上) (創元推理文庫) (文庫) 主人公のエルスペス王女は、かつて教養文庫「女王の矢 上下」の作中で<女王の矢>主人公の、女王側近タリアが陰謀から救った王女としてとても懐かしい人物です。(タリアは「…

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作者:マーセデス ラッキーレビュー: 宿命の囁き〈上〉―ヴァルデマールの風・第1部 (創元推理文庫) (文庫) 新訳 女王の矢―ヴァルデマールの使者 (C・NOVELSファンタジア)で活躍したタリアにしつけなおされていたあの、セレネイの娘、エルスペスが大活躍しま…

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作者:エドワード・D. ホックレビュー: 夜はわが友 (創元推理文庫) (文庫) 「サムホーソンの事件簿I」を読んでホックを知った人は、本書を以外に思うかもしれません。 なぜなら、今回は本格ミステリという要素はあまり濃くないからです。 しかし、ホックの…

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作者:レビュー: エクソシスト (創元推理文庫) (文庫) ハリウッド映画のイメージを追うとがっかりします。これはある一人の神父の心の葛藤です。彼は神を信じられなくなった。そこへ悪魔憑きと思われる少女のエクソシストを頼まれる。しかし科学者としての…

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作者:永井 淳レビュー: 諜報作戦 D13峰登頂 (創元推理文庫) (文庫) 舞台は東西冷戦時代。新兵器をテストしていたNATOの実験機がハイジャックされ、ソ連=トルコ国境の無名の未踏峰、D13の頂上付近に墜落する。悪天候のため雲が深く、ヘリコプターでのアク…

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作者:フィッツ=ジェイムズ オブライエンレビュー: 金剛石のレンズ (創元推理文庫) (文庫) オブライエンのまとまった短編集が文庫で刊行されたのは、1979年のサンリオSF文庫「失われた部屋」が最初です。本書は、この「失われた部屋」を基に新たに訳され…

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作者:山口 芳宏レビュー: 雲上都市の大冒険 (単行本) 荒城と真野原。二人の探偵が活躍する物語です。今回のお話は、その第一話。いわゆる登場編とも言うべき作品なのですが…。探偵の一人荒城は途中で○○。なので、今回は真野原と殿島(民事専門の弁護士)の…

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作者:キム ニューマンレビュー: ドラキュラ戦記 (創元推理文庫) (文庫) なんで、この作品のレビューが入ってなかったのか?不・思・義。この作者の想像力に、一番、ぶっ飛ぶ作品ですよ、ドラキュラ3部作では!「映画好き」も「本好き」も、「歴史好き」も …

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作者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズレビュー: 詩人(うたびと)たちの旅―デイルマーク王国史〈1〉 (創元推理文庫) (文庫) ジョーンズの物語には「旅」が多く登場する。しかも徒歩や馬車といった、前時代的な旅である。この本も、町から町へと渡り歩く吟遊詩…

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作者:樋口 有介レビュー: 木野塚探偵事務所だ (創元推理文庫) (文庫) 95年05月刊行の単行本を再文庫化した5編の連作短編集です.捜査経験などまったくないおじさんが,見当違いの推理を繰り返し,その依頼にしても,あこがれの大事件には遠い変わったもの…

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作者:天藤 真レビュー: 皆殺しパーティ―天藤真推理小説全集〈5〉 (創元推理文庫) (文庫) 「皆殺しパーティ」という題名でかつ実際に非現実的な連続殺人事件が起きるという展開で、一見さぞかし杜撰な話だと思われそうだが、実は緻密に計算されたミステリだ…

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作者:島田 荘司レビュー: 摩天楼の怪人 (創元クライム・クラブ) (単行本) ミタライ・シリーズ。ミタライはコロンビア大医学部の助教授。ミステリィの世界は助教授が好きらしい。本作は島田荘司のアメリカ研究が随所によく出ている。『ロシア幽霊軍艦事件』…

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作者:トロイ・クックレビュー: 州知事戦線異状あり! (創元推理文庫) (文庫) 前作「最高の銀行強盗のための47ヶ条」で個性豊かなキャラクターがおりなすドタバタ喜劇を楽しませてくれた、トロイ・クックがまたまたやってくれました。今度はカリフォルニア州…

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作者:アルジャナン ブラックウッドレビュー: 心霊博士ジョン・サイレンスの事件簿 (創元推理文庫) (文庫) 解説がアーサー・マッケンもとい朝松健です。A.E.ウェイトやGolden Dawnとの関係、H.P.L.による評などがあり、マッケン・H.P.L.の愛読者にも参考に…

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作者:ジョンストン・マッカレーレビュー: 地下鉄サム (創元推理文庫 126-1) (文庫) 地下鉄専門に仕事をするスリのサムと、それを捕えようと懸命の刑事クラドック、二人の掛け合いがなんとも愉快な10編がおさめられた短編集。<BP>どの話しも小噺・ショートシ</bp>…

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作者:アーサー・コナン・ドイルレビュー: 緋色の研究【新訳版】 (創元推理文庫) (文庫) 創元推理文庫のシャーロック・ホームズ全集の1冊。シャーロック・ホームズとその相棒のワトソンの出会いを描いたシリーズ第1作、しかも深町真理子氏による新訳版との…

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作者:倉知 淳レビュー: 過ぎ行く風はみどり色 (創元推理文庫) (文庫) 庶民派名探偵、猫丸先輩シリーズの初長編が文庫になりました。ミステリファンでも騙されるトリックと、倉知さん特有のミステリーなのにやさしい文体。そしてなんといってもひょうひょう…

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作者:ルース・レンデルレビュー: 死のひそむ家 (創元推理文庫) (文庫) 1968年発表 長編6作目隣家でおこった不倫心中事件に、まきこまれてしまったスーザン。愛人と心中した妻に、取り残され、打ちひしがれる夫 ボブ。スーザンは、自分の不幸な結婚生活を重…

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作者:R.D. ウィングフィールドレビュー: フロスト気質 下 (創元推理文庫 M ウ) (文庫) このシリーズは本当に芹沢さんの翻訳がうまいと思う。フロストの下品な下ネタもうまーく訳されててニヤニヤしながら読んでしまう。特に下巻は止まることができなくて一…

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作者:エドガー・アラン・ポオレビュー: ポオ詩と詩論 (創元推理文庫 522-5) (文庫) ポオの全詩と代表的な詩論三篇が入っている。ポオの詩論の一つ「詩の原理」では、実際に自分の詩を用いて、何故、この詩がこのようでなければならなかったかを解説してい…

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作者:松尾 由美レビュー: バルーン・タウンの手品師 (文庫) 人口子宮が普及した近未来にあえて自然分娩を希望する女性たちのために設けられた特別区、通称「バルーンタウン」を舞台にした事件簿。まず、この作品がフェミニズム小説といわれていること、S…

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作者:折原 一レビュー: 七つの棺―密室殺人が多すぎる (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) (文庫) 七篇の密室殺人ばかりを扱った作品集。欧米では密室殺人小説は好まれなくなったものの、日本では、まだまだウケるという着眼のもとに、本書は書かれたらし…

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作者:アガサ クリスティレビュー: アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―??! ?リスティー文庫) (文庫) 有名すぎるこの小説、推理小説の金字塔で私もまんまと騙されました。真相を知った時は、まーじーで〜〜〜!!という驚きと共にそれを気付かせない工夫に感心さ…

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作者:A.ブラックウッドレビュー: ブラックウッド傑作選 (創元推理文庫 527-1) (文庫) ブラックウッドというと、怪奇小説のアンソロジーで親しんできたことなどもあり、怪奇小説作家のひとり、などと認識してしまっていた。しかし今回まとめて読んでみて、…

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作者:レスリー・メイヤーレビュー: メールオーダーはできません (創元推理文庫 M メ 2-1) (文庫) アメリカ片田舎のあるかどうか不確かな町ティーンカーズコーヴを舞台に、3人の子供の母親で素人探偵のルーシー・ストーンとその一家の活躍を描くシリーズ第…

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作者:ロバート・E・ハワードレビュー: 黒い海岸の女王 (創元推理文庫) (文庫) いままで色々なところで、剣と魔法の世界の原点として紹介されてきましたが入手困難だったコナンシリーズがついに復刻。しかも、ディキャンプ達の偽作を排した真のオリジナル「…

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作者:青井 夏海レビュー: 赤ちゃんをさがせ (クイーンの13) (単行本) この本は、とてもユニーク。まず、タイトルからして不思議だが、妊婦が主人公で、助産婦が探偵なんてミステリー、ほかではあまり聞いた事がない。お産は確かに神秘的でミステリーだが、…

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作者:アレン カーズワイルレビュー: 驚異の発明家(エンヂニア)の形見函〈上〉 (創元推理文庫) (文庫) ある匿名の人物(たぶん著者)が手に入れた函からその函の持ち主だったと思われる人物の来歴が小説の体裁で語られるというお話。まず驚異的なのはその擬…

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作者:アビイ・ペン ベイカーレビュー: 冬のさなかに―ホームズ2世最初の事件 (創元推理文庫) (文庫) ホームズとアイリーン・アドラーの娘マールは、アメリカで女子大の講師をしていた。ホームズそっくりの容姿(ということは、当然あんまり美人ではないけれ…

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作者:シャンナ・スウェンドソンレビュー: スーパーヒーローの秘密 ((株)魔法製作所) (創元推理文庫) (文庫) ケイティいずばっく!!!エルフにドラゴン、ガーゴイル、ファンタジーの要素一杯ですが、魔法は製品化され流通している(一般人には内緒!)世…