Book Review!


作者:アビイ・ペン ベイカ


レビュー: 冬のさなかに―ホームズ2世最初の事件 (創元推理文庫) (文庫)

ホームズとアイリーン・アドラーの娘マールは、アメリカで女子大の講師をしていた。ホームズそっくりの容姿(ということは、当然あんまり美人ではないけれど)、思い切った言動はアメリカに渡ったとはいえさすがに父を思わせる。デモに巻き込まれて間違って拘束され、拘置所で偶然彼女に出会った女子学生フェイは、彼女に興味を抱き、共に殺人事件の渦中へ。ホームズの子というのが息子ではなく娘というのがまたイイ。やはり彼が惚れるほどの女性アイリーンが強い印象を残しているからでしょう。
随所随所にホームズを彷彿とさせるカッコいい2世がなかなかに胸のすく活躍をする、よくできた作品です。「最初の」と銘打っているからには、早く続編の邦訳も読みたいものです。


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