Book Review!


作者:島田 荘司


レビュー: 摩天楼の怪人 (創元クライム・クラブ) (単行本)

ミタライ・シリーズ。ミタライはコロンビア大医学部の助教授。ミステリィの世界は助教授が好きらしい。

本作は島田荘司アメリカ研究が随所によく出ている。『ロシア幽霊軍艦事件』の時のアナスタシアの説明も見事だったが、本作の摩天楼の説明も実に精緻で凄い。永くLAに住み、アメリカというものを作家としての体内に充分にインプットし、見事に熟成させて今、続々とアウトプットしている感じだ。ハリウッドをアウトプットした『聖林輪舞』も素晴らしかったが、CG制作の友田星児氏の作品を入れた本作はより素晴らしい。島田荘司のイマジネーションにただ脱帽である。タイプ的には『ロシア幽霊軍艦事件』型。ただ、モニュメントのヒエログリフによる使い方など、なんとなく『ギリシャの犬』にも似てい?!
??。


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