Book Review!


作者:マーセデス・ラッキー


レビュー: 失われし一族 (上) <ヴァルデマールの風 第二部> (創元推理文庫) (文庫)

主人公のエルスペス王女は、

かつて教養文庫「女王の矢 上下」の作中で

<女王の矢>主人公の、女王側近タリアが陰謀から救った王女として

とても懐かしい人物です。

(タリアは「運命の剣」王宮の広間で、

後にエルスペスに「もとめ」を譲る師匠ケロウィンが助けた女性)

女王となるのが当然と考えさせられ、

このシリーズで敵の親玉格である

ハルダに暴君になるように躾られた過去を持ち、

現在家族の仲が良いものの、

亡き父親が女王である母親を殺す陰謀を実行した犯人で、

今は父親の違う弟たちがいるという状況の中、

それなら王位に関係ないところで自由に生きたいと思っても叶わない。

そんな雁字搦めの!
王女がままならない出来事に立ち向かって

成長している姿がとても感慨深い。

<ヴァルデマールの風>だけでも面白いのですが

<女王の矢>も早く創元推理文庫で出版していただきたい。

続けて読むとまた楽しいのですが・・・・・。


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