Book Review!


作者:サラ・スチュアート・テイラー


レビュー: 死者の館に (創元推理文庫) (文庫)

魅力的な中産階級出のインテリ女性(しかも婚約者を失ったばかり)が事件に巻き込まれ、渋い警察官と共に体を張って真相を追う。容疑者サイドにはセクシーな男性がいて…と書くとありきたりな洋物ミステリですね。

たしかにスタイルとしてはそうなのですが、この作品、かなり丹念に伏線が引いてあり、本格ものとしても結構読ませます。何より優れているのが、ヒロインを含めた主要登場人物の心理的背景の書き込み。どうして被害者やヒロインがこれほど<死>に惹かれるのか、説得力のあ理由が用意してあるんですね。カバーにオフィーリアが出てくるだけの重みがあります。


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