Book Review!


作者:加藤 実秋


レビュー: Dカラーバケーション(インディゴの夜) (単行本)

珍しく憂夜が1週間の休暇をとっているとき、ひとりの女性が憂夜を尋ねてきた。25年前に
起きた宝石窃盗事件についての相談をするためだった。カンナと名乗る女性は、憂夜の
過去を知っている?盗まれたダイヤをめぐり、「club indigo」のホストやなぎさママの
活躍(?)が始まる。表題作「Dカラーバケーション」を含む4編を収録。インディゴの夜
シリーズ4。

表題作のほかに、都市伝説(?)エコ女の顛末を描いた「7days活劇」、謎の青年カリームと
晶やホストたちとの出会いと別れを描いた「サクラサンライズ」、渋谷警察署の豆柴こと柴田克一に
かけられた嫌疑を晴らすべく活躍するindigoのホストたちを描いた「一剋」が収められている。
「一剋」?!
??は、犬猿の仲の晶と豆柴のやり取りが面白い。豆柴の過去も垣間見える。「Dカラー
バケーション」は、憂夜不在の状況での事件解決という、今までには無いパターンで面白かった。
「Dカラー」と「バケーション」・・・。組み合わせてタイトルにしたのは傑作!絶妙だ。それにしても、
憂夜はいったいどんな過去を抱えているのか?いつかこのシリーズの中で明かされるのか?
気になるところだ。読後も爽快さが残る、楽しめる作品だった。


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