Book Review!


作者:阿部 永


レビュー: 日本の哺乳類 (単行本)

初版を持っているので改定版の発行を心待ちにしていたが、全体的な判断として初版を持っているヒトは基本的に購入の必要はないと考える。以下に理由を述べる。・なによりも写真の質が大幅に低下した。更に適切なフォトレタッチを行っていない、解像度を無視したモザイク状の写真が多数あるなど、出版のプロの手が入ったとは思えない仕上がりである。・値段が初版に比べて2倍近くになっているのに、内容がそれに見合っていない。最新の知見についてはよく網羅されているが、この値段であれば同定時のポイントや、その部位の写真やイラストを豊富に載せ、1種につき見開き1ペ-ジを使うべきだと考える。・ヒトによって英語表記が邪魔。国際的に通用する日本の哺乳類図鑑を出したいと言う筆者たちの希望は理解できな?!
??もないが、このような図鑑は値段的にも国内向けか、国外向けか軸足をはっきりした方が良い。八方美人になりすぎて肝心の内容が疎かになっている。前作が名著だっただけに、今回の改訂が改悪になっているのは返す返すも残念。初版を持っていないヒト、資料として必要なヒトはともかくこの値段でこの内容であるならば他にも優れた哺乳類図鑑は多数ある。または組み合わせによって本図鑑を十分凌駕できると考える。


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