Book Review!


作者:天藤 真


レビュー: 死の内幕―天藤真推理小説全集〈3〉 (創元推理文庫) (文庫)

内縁の妻のグループであるIGグループ。その中の一人が誤って内縁の夫を殺してしまった。GIグループは目撃者を装い、架空の犯人を仕立てあげようとするが、何と証言とソックリな男が近所に住んでいた...。

被害者の助教授である内縁の夫は出世のため、婚約しようとしていた。そんな事もあり、読者はIGグループの面々に同情する事になる。天藤氏のいつもの展開である。しかし、話はここからIGグループと犯人扱いされそうな青年の仲間、そして婚約者のグループが入り乱れる展開になる。いつもの天藤氏らしいユーモア味とも言えるが、本作では、やや混乱の感を免れない。最後に突然シリアス・タッチになるのも唐突の感がある。

天藤氏独特の人情味とユーモア・タッチで読ませるが、全体の構想が今一つの!
感。


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