Book Review!


作者:若竹 七海


レビュー: 競作五十円玉二十枚の謎 (創元推理文庫) (文庫)

 1993年に『創元推理』の別巻として出た単行本の文庫化。多少、手が入れられているらしい。

 若竹七海氏が実体験した謎を、7人のプロと6人のアマチュアが解き明かそうとしたもの。企画としては物凄く面白い。しかし、それで上手く行くのは小説の中だけのこと、というのが明らかになってしまった。結果は散々で、ろくな回答が寄せられなかった。本書に収められた作品も、腹立たしいほど出来の悪いものが多い。

 謎が難しすぎのだろうと思う。

 また、名だたる推理作家たちですら正答に行き着かなかったことを見ると、現実の謎とミステリの謎は違うものなのだと分かる。


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