Book Review!

作者：アルフレッド・D・チャンドラーJr.


レビュー： 経営者の時代 上―アメリカ産業における近代企業の成立 (単行本)

　原書でのタイトルは「The Visible Hand」、つまり「見える手」です。その意味するところは、19C,特に1840年以降のアメリカにおいて、「市場メカニズムによる資源配分が、企業マネジメントにとってかわられた」というものです。すなわち、「市場」から「組織」への移行です。　未来を洞察するためには広く深い歴史観や世界観が必要です。なぜなら、歴史観の欠如は、短期的な変化に対してじっくりと腰を据えることができず、場当たり的に右往左往してしまうからです。元英国首相チャーチルも「過去を広く深く見渡すことができれば、未来も広く深く見渡すことができるであろう」とし、未来予測には過去への深い考察が必要だとしています。　本書を読んだ後、世界を見る目は一変しました。企業はなぜ存在するのか、最初??!
?近代企業が鉄道において誕生したがそれはなぜか、なぜ集権的職能部門組織・事業部制組織が誕生したのか、なぜ俸給経営者が出現したのか、そして２１世紀型の企業モデルとはどのようなものかなど、このような本質的な問題に対して自分なりの考察を持てるようになりました。小手先のビジネス手法ではなく、ビジネスの本質を学びたい人に強くお勧めします。


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