Book Review!


作者:高橋 俊介


レビュー: キャリアショック―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか? (単行本)

高橋氏は、「計画的なキャリアチェンジ(キャリアアップと、あえて言っていないところがミソ)」は、「非現実的であり、変化の時代のキャリア構築は予定どおりにはいかない」と、本書で既に述べています。これは後の『スローキャリア』に続くキャリア分析の先駆けです。そして、「幸福なキャリアは動機とコンピテンシーのマッチング」として、キャリアアップ(上昇志向)ばかりが、キャリアのあり方、人の幸福ではありえない、と勇気付けられることを言っています。キャリア選択の「ナンバーワンキャリアとオンリーワンキャリア」という言葉が出てきますが、つまり、私の解釈では「環境変化により、社内ポストというもには、常にリスクを伴う。それよりも、自分のパーソナリティや夢、動機とマッチするキャリ??!
?をたどることのほうが、環境に左右されにくく、リスクも少ない、真の職業人生」と言っているような気がします。そこで、自らキャリアを切り開く人の行動パターンとして「仕事を膨らませる、布石を打つ、キャリアを進める、キャリアを振る」があると言います。また7つの「発想パターン」もあげています。エンプロヤビリティの説明も登場します。最後は、こういうキャリアスキームの変化に対して、企業や雇用保障はどう変化すべきかを述べています。いつもながら、高橋氏の著作には、目からうろこが落ち、日常の多忙に埋もれて忘れてしまう(流されてしまう)自分を目覚めさせてくれます。


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