Book Review!


作者:古川 純一

レビュー:レビュー対象商品: わが岩壁 (中公文庫 M 129) (文庫)

 1965年に山と渓谷社から出た単行本の文庫化。

 日本クライマーズ・クラブの創設者である古川氏の登山記。剣岳八ツ峰第六峰Dフェース、谷川岳幽の沢中央壁、北穂高岳滝谷グレポンなど、1953-61年にかけての9つの登攀行が収められている。いずれも非常に困難な岩壁であり、すさまじい迫力がある。また初登や第二登が多く、著者が当時のクライマーの最先端をいっていたことがうかがわれる。

 それにしても積雪期の登攀が多い。雪と氷は著しく難易度を上げる。スリップや雪崩の危険に加え、ハーケンを打ち込む大変さ。寒さとの戦いにもなる。思わず引き込まれるような内容だった。

 なかでも厳冬期甲斐駒ヶ岳黄蓮谷左俣は氷結した滝を登っていく話であり、その珍しさと迫力で食い入るよう!
に読んでしまった。


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