Book Review!


作者:内田 康夫

レビュー:レビュー対象商品: 悪魔の種子 (単行本)

内田康夫の本は、一時期、書き方が雑になっていたが、最近またよくなってきた。この「悪魔の種子」は、コメの遺伝子組み換え問題に焦点を当ててミステリーを組み立てているが、この本を読んで「花粉症緩和米」なるものが開発されていることを初めて知ったし、霞ヶ浦のコイ・ヘルペスで問題となった養殖のコイは全メス生産(オスは生産されず、メスがホルモン投与で疑似オス化される)が基本であることも初めて知った。これまでニュースなどで遺伝子組み換え食品の問題が取り上げられるたびに、あまり自分とは縁のない世界のことと軽視してきたが、人間の利便性の観点から簡単に人間以外の生物の遺伝子を組み換えてよいのか、組み替えが許されるとしたらどういう場合なのかということを根本から考えさせられた。ミ!
ステリーの部分については、何かトリックがあるわけでもなく、浅見光彦の直感で若干強引に?解決されていくが、旅情ミステリーなので、そのあたりは許されるか。


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