Book Review!


作者:リチャード・S.テドロー

レビュー: アンディ・グローブ[下]―シリコンバレーを征したパラノイア (単行本)

インテルの創生期、アンディ・グローブは技術方面に興味が
あったんじゃないかな。 それでも、マネージメントが必要で、
やれる人材もアンディ・グローブしかいなかった・・・

本人曰く、
「どれだけ報酬をもらったとしても、
立ち上げ期のあの苦労だけは二度としたくない」

これほど過酷な期間で、アンディ・グローブが得たスキルには相当の価値がある。
日々の心情を、業務日誌から読み解きたいところだが・・・

主役目線と観客視点を同時に使いこなす才能は垣間見えるが、
アンディ本人が書いているわけではないので、
終始アンディ・グローブインテルの分析になってしまう。

対象読者としては、アメリカでのパソコン関連企業の歴史に興味がある人。それならば、挫けずに読み進められそうだ。
(皆さんもご存じの、アノ会社のトップとのゴタゴタなんかも盛り沢山)
マネージメントを学ぼうとするならば、
インテル戦略転換』のほうが、より参考になる。

本書から、教訓として活かせるのは、
大企業病に蝕まれたIBMのとんでもない失敗であり、
世界的な大富豪になった人々でも、
どんなに優れた頭脳が集まっている大企業でも、
未来は、まったく予測できない、ということに尽きる。


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