Book Review!


作者:ラリイ・マキャフリイ

レビュー: アヴァン・ポップ (単行本)

ラリイ・マキャフリイが現代文学・文化研究に欠かせない存在であることは言うまでもない。ところがご本尊は最近アンソロジーの編纂やインタビュー集の仕事が多く、単著といえばデビュー作のMetafictional Muse以降、本国アメリカでも出ていないのではないかな。だからこそこの日本独自の編集本は、アメリカの読者がいろんな雑誌などを漁って読まなければならないような論文・エッセイを一冊にまとめてくれていて、とってもありがたいのである。もっと売れてもいいと思うが。冗談ではなく、ここに収められている文章は、フレドリック・ジェイムスンのポストモダニズム論と並んで、現代文化の研究者が必ず目を通さなければならないものだ。いささか日本に対する身贔屓が過ぎるのはご愛嬌。少なくとも、最後の「アヴァ??!
?・ポップ101」だけでも目を通す価値がある。これは確か、この本のためにマキャフリイ本人が書き下ろしたものだから、英語では読めないものですよ。


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