Book Review!


作者:加島 祥造

レビュー: 私のタオ―優しさへの道 (単行本)

 『老子道徳経』は千年前に伝わっているが、「柔弱−優しさ」を取り上げた人はいなかったのを著者はそれをテーマにしてまとめられている。
 神信心や政治思想として取り入れるものではなく、自分の中に潜んでいるものが呼び覚まされるものとして受け取られている。
「虚(うつろ)とは 受け容れる能力を言うんだ。目に見えない大いなる流れを 受け容れるには 虚で、静かな心でいることだ。(著者は詩人なので、このように行分けしている)
 足るを知ることの豊かさを知る。「はじめにタオ(道、名の無い領域)ありき」
「善人」は「柔らかな知恵の人」であり、『老子道徳経』に人間愛(コンパッション)の声を聞く。
深くてあたたかい老子からのメッセージ。大いなるタオの源泉にふれ、??!
?子をめぐる思索の旅に出る書。書き下ろしを含む徹底改稿による老子考である。


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