Book Review!


作者:佐野 洋子

レビュー: 神も仏もありませぬ (単行本)

ものごころついてから、今まで読んできたエッセイって、いったい何冊位になるのかなぁ?
その時々で、泣いたり笑ったり、感動させてもらったけど、これほどしみじみといいなぁと思ったエッセイはありません。
著者はいつのまにやら60過ぎてしまった自分を、他人事のように感じながら、浅間山の見える土地で、毎日を淡々と生きています。特別な出来事も、事件もない日々でも、人間であれば、いろんな思いや感情が毎日の生活に去来するけれど、その胸のうちの
ありのままをありのままに書いて、これほど人の心をうつのは、
著者の視線が、人間としての普遍の感覚に支えられているからだと思います。年を重ねるにつれ、いろんな欲望や、焦りが少しづつ衰えて、だんだんと自分の人生はまぁこんなもんか??!
?ぁなど思うようになる、そんな年代になった人は、本当に共感できると思うけど、多分もっと若い世代の人でも、きっと、漠然と、でもしみじみと、人生っていいなぁって感じられるはずだと思います。とくに「今日でなくていい」と言ういう言葉は、これからの私の人生の支えになってくれるような気さえ、しました。
この言葉の意味は?
ぜひ読んで感じてください。


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