Book Review!


作者:青山 光二

レビュー: 食べない人 (単行本)

前半は昭和10年代の筆者青年時代の思い出と、その友人達がいつなくなって、そいつらはどんなやつだった・・・という思い出がつらつらと思い出のままに表現されている印象でした。

最初に入り込むのにちょっと時間がかかりました。

だって、「食べない人」というより、「先に逝く友人の思い出」のような体をなしていると感じたからです。

後半は前半よりより食に対して鮮明になったような気がしますが、なによりも認知症をわずらっている妻のその生き方生活の仕方そのもののほうにインパクトがありすぎて、肝心の食べない人というエッジはあまり私にはささってこないものでした。

とはいえ、筆者の作品を引き続き読もうという気にさせた(実際に読みましたが)佳作です。


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