Book Review!


作者:夏目 房之介

レビュー: 不肖の孫 (単行本)

タイトルと表紙から、半藤一利の「漱石先生ぞなもし」あたりを連想すると、拍子抜けするかもしれません。本書はあくまでもタイトル通り、「(漱石の)不肖の孫」つまり著者自身を中心に据えて書かれた本です。したがって、漱石は、著者との関わりにおいて(当たり前といえば当たり前ですが)登場するだけで、全編に渡ってというわけではありません。しかし、マンガ評論家としての著者およびその語り口に惹かれて本書を手に取った人なら、オプションとして漱石が登場してくるわけで、とても楽しめる一冊だと思います。内容的にも、p206の「デート」という短文などは、かなりぐっとくる人も多いはず。


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