Book Review!


作者:立山 龍彦


レビュー: 新版 自己決定権と死ぬ権利 (単行本)

安楽死尊厳死、自殺、臓器移植などの問題を徹頭徹尾「自己決定」の観点から考察した本。いろいろと考えさせられるところの多い著作です。全体として大きな異論はありませんが、公的機関の関与を前提としながらも「臓器市場」の創設という大胆な提言も行なわれていて、ちょっと驚きました。なお、臓器提供の意思表示をできる年齢は、現行臓器移植法の運用上、遺言できる年齢を根拠として15歳と定められていますが、刑法の性的同意年齢を根拠として13歳にすべきだというのが著者の主張です。その是非はともかくとして、18歳未満の者の行為能力・決定能力を検討するときはこうした問題にも目配りしなければならないとあらためて感じさせられました。


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