Book Review!


作者:松田 道弘


レビュー: 奇術のたのしみ (ちくま文庫) (文庫)

 1975年に「ちくま少年図書館30」として出たものの文庫化。
 著者はミステリとマジックについての著述家。
 本書は奇術の面白さを紹介した本。前半は、奇術がなぜ面白いか、という大問題に立ち向かっている。タネがあること、レッド・ヘリング、意外性といった切り口からのぞき込んでいくのだが、本自体にトリックが仕掛けてあるような感じで、とても面白かった。
 後半は、ロベール・ウーダン、フーディ二など著名な奇術師の話。単なる伝記ではなく、人がどうして奇術師になるのかといった点に重点が置かれており、読み応えがあった。
 実際にトリックについて解説したりする本ではない。 


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