Book Review!


作者:チャールズ ディケンズ


レビュー: ピクウ!
ィック・クラブ〈上〉 (ちくま文庫) (文庫)

世間知らずの引退した実業家のピックウィック氏は、この世の森羅万象を観察するために「ピックウィック・クラブ」を組織する。そして見聞を広めようとイギリス各地を旅する。その行く先々で様々の出来事が笑いを誘うのだが… 正直読んでいて最初の数章は苛々させられた。クラブの面々が庶民や狡猾な人物にひどい目に遭って、ズレた感覚を笑うのが意図だろうなのだが、あまりにピックウィック氏以下の会員達が間抜け過ぎて、ただやられっ放しという印象が強かった。 (連載当時も人気が出なかったのも肯首できる)
しかし、第10章から痛快な青年サム・ウェラーが登場してから、一変する。 正確には第12章からピックウィック氏に雇われて従者となるのだが、いささか心許ない主人に忠実に仕えて、上記のような事態??!
?遭ったら相手をやり込めたりする。 本作は月刊分冊で発表されていた当時、余命限られた病人が本作を読みたいためにしばらく生きながらえた(完結まで読めたかは不明ですが…)というエピソードあるのも納得できる生気とユーモアに溢れた名作です。
今は品切れみたいですが、ちくま文庫さん再刊お願いします


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