Book Review!


作者:広谷 鏡子


レビュー: 恋する文楽 (ちくま文庫) (文庫)

恋する「キッカケ」はいつ訪れるか分からない。そのキッカケをドラマチックながら、サラリと語る。-「文楽ってどんな魅力があるのかしら?」読む者をその世界にうまく引き込む。自分が魅せられた文楽の世界が熱く切々と語られ、「今度一回観に行ってみようかな」という気持ちが否が応でも高まってくる。文楽の演目について普通の解説書にあるような単なるあらすじではなく、筋書きがあまりに理不尽さながらも感じる共感、「ハマリどころ」が描かれている。文楽初心者が必ず感じるであろう疑問(人形遣いがなぜ顔を晒しているのか等)にも筆者なりの答え(?意見)を提示してみせる。追っかけ日記あり、文楽人へのインタビューあり、恋することの楽しさが気持ちよく味わえる。


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