Book Review!


作者:牧野 富太郎


レビュー: 植物一日一題 (ちくま学芸文庫) (文庫)

日本の近代植物学の父・牧野富太郎氏の随筆集。植物に関する題材を百集め、一つ一つに自身の植物学者としての考え方と心情を吐露したもの。この文庫版は、図版も写真も全部ちゃんと載っていて、携帯にも便利ですが、やはり、この手の随筆集は単行本でゆっくりと大きめの図版を鑑賞しつつ、著者の思いを汲み取りながら読むのがいいのでは、と思いました。
ちなみにこの文庫版では、仮名は現代仮名遣いです。
とにかく、牧野氏の植物に対する思い入れの深さと、他の学者達に対する歯に衣着せぬもののいい方、ボルテージの高さ、そしてそれを堂々と出版して世に出してしまうという著者の度胸には脱帽です。植物にご興味のある方にはぜひお読みいただきたい一冊です。
なお、この随筆を、現代植物学の見??!
?から考察するとどうなるかは、大場秀章氏の解説が巻末にあり、その部分も読む価値があります。
以上総合して、本書4つ星としたいと思います。


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