Book Review!


作者:真鍋 俊照


レビュー: 邪教立川流 (ちくま学芸文庫) (文庫)

その特異な教義から異端とされ、江戸時代には宗教としての存在を抹殺された立川真言を、真言宗の著者がオカルトティックではなく、学術的に論じた本。

カルト趣味な方には喰い足りない部分があるかもしれないが、立川流がどのようにして誕生し、その狂気(?)とした教義故に崩壊していったのか?現在まで残存する立川流の史料から教義を推論していく。特に鎌倉末期の金沢文庫立川流に関する史料が所蔵されているのも興味深いが、後醍醐天皇との関わりなどに注目をしたい。

現在でもカルト教団などが、その教義の真髄をブロック的に悪用し、今に於いても立川真言が異端視されている。教義の問題は大いにあるかもしれないが、著者は「人間存在としてのタナトスとエロス」から眺めており、人間??!
?深層が持つ問題としても考えよう考察した本と言っても良いのではないか?


更に詳細を見る