Book Review!


作者:橋爪 大三郎

レビュー: 世界がわかる宗教社会学入門 (単行本)

浄土真宗の家に生まれ、プロテスタント系の学校に通い、半年以上イスラム圏を旅した経緯もあり、宗教に少なからず興味を抱いてきたボクとしては、人並み以上に<宗教>というものについて通じているつもりでいた。だからこの本についても復習のつもりで読んでみたのだが、入門というタイトル以上に濃い内容でとても勉強になった。東京工業大学での講義「宗教社会学」をもとにコンパイルされたテキストで、宗教オンチの初心者のみならず誤解だらけの宗教オタクまでをも対象に、「わかっているつもりでわかっていない」宗教について各論比較しながらわかりやすい講釈をしてくれている。批判的なレビューも書かれているが、各宗教が発生した理由(社会的背景)についての推察を橋爪さんが口語体で披露する<ぶっ?!
??ゃけ大胆解釈>はとても新鮮で他の宗教解説書にはない面白さがある。「一冊読めば、宗教とはどういうものかひととおりわかってしまう便利な本」にしたいという著者の目論みが見事に成功した素晴らしい本だった。


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