Book Review!


作者:礒山 雅


レビュー: バッハ魂のエヴァンゲリスト (単行本)

これは磯山雅さんによるバッハへの思い入れの非常に深い書物です。文章の中心となるのは著者の既出の記事からの採録が多いのですが、それでいてとてもよくまとまっています。いかに真剣にバッハとその音楽に取り組んだかがよくわかりますが、逆に言うと個人的なかかわり方を読まされるといった気持ちにもさせられる点が気になるでしょうか?それでも素直にその深い世界に入って行こうとすれば、バッハについて、音楽についてそれまで知らなかったことを、それまで知らなかった角度から改めて知り、確認する事ができると断言できます。音楽をはじめ芸術には様々なアプローチがありますが、そこで迷っている人にもよい案内となってくれるでしょう。「バッハって…」という先入観から敬遠していた人にも、その親??!
?みやすさを教えてくれます。
さらにこの道で深い教養を身につけている読者にも決して飽きさせるようなものではありません。著者の独特の解釈は専門家ならではの見解をとても新鮮に訴えてくるものがあります。巻末のディスコグラフィーも充実していて、バッハを聴く事から捉えようとする立場からは大変励みになる一冊です。


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