Book Review!


作者:ジュリアン・バーンズ


レビュー: イングランドイングランド (海外文学セレクション) (単行本(ソフトカバー))

記憶も歴史も不確かなものだ。真実ではない。イングランドのレプリカをワイト島にテーマパークとして作ってしまう話ということで、パロディ色が強いが(もちろんそこも抜群に面白い)、底を流れているのは、普遍的な問いのような気がする。
私達はどこへ向かっているのか。そして私はどこへ向かっているのか。望んでいるのは「愛」と「幸福」であるのに、どうしてこんなことになってしまったのか。
マーサの母親が言う。「誰もが違う間違いをするの。それがルール」
マーサに共感する自分に驚いた。私も問い続けたい。


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