Book Review!


作者:セバスチアン・ジャプリゾ


レビュー: シンデレラの罠 (創元推理文庫 142-1) (文庫)

否が応でも興味をそそるその解説と作品自体の評価の高さに手に取った。
確かに本作が出された1964年のミステリ界にとっては異色であり、
衝撃的な作品だったに違いない。ぜひ当時、リアルタイムで読んでみたかったものだ。しかしである。
仏作品ということも関係しているのかは定かでないが、
恐らくその古さが顕著に出てしまっているのが『翻訳』だ。
いくら古いとはいえ・・・まるで、某ウェブページ翻訳を髣髴とさせる箇所が多すぎる!
なにしろ、訳が機械的過ぎるのだ。もしくは直訳的過ぎるのである。
そのせいで、直接の意味の中からイメージを把握するために読み直すこともしばしば。
再訳っていうのもありだと思うんですが、どうなんでしょう。物語的には、同じく仏女流作家で?!
??ちょうど時代も重なるアルレーとよく似ている。
アルレーといわれて手にしても、恐らく疑わずに読了するだろう。
返す返すも、出版当時に読みたかった作品だ。


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