Book Review!


作者:A.A.ミルン


レビュー: 赤い館の秘密 (創元推理文庫 (116-1)) (文庫)

『クマのプーさん』の作者による本格ミステリ

本作では、読者に探偵と同じ手がかりが与えられるだけでなく、その時々の
探偵の思考過程も余すことなく開示されるというフェアさが徹底されています。

ただ、チャンドラーに捜査上の不備な点を七ヵ条もあげられ、痛烈に
批判されたという事実が示すようにツッコミ所も満載であるのもたしか。

何より、警察がしっかりと基礎的な科学捜査をしていれば事件は簡単に
解決していたのだと読後に分かった時には、ガックリきてしまいました。

しかしそれでも、本作のメイントリックは、後に多くの作家の作品のなかで用いられる、
いかにもミステリらしい着?!
??のものであり、なにかその「故郷」に触れたような懐かしい
感慨を持ちました。


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