Book Review!


作者:田崎 英明

レビュー:レビュー対象商品: セックスなんてこわくない―快楽のための7つのレッスン (文芸スペシャル) (単行本)

本書の目的は「欲望-快楽」の循環を断ち切り、人間を性から解放することである。私自身、自分のセクシュアリティ、あるいは(性的な)欲望をどのように捉えてよいのかわからなくて頭を痛めていただけに、この本によってその頭痛は和らいだ感がする。

セクシュアリティとは、自分が生きているということと密接に、そして切実にかかわってくる問題である。それをフロイトラカンフーコーなどを中心に、哲学や思想から光をあてる語り口には、現在とは別の思考可能性が開かれる思いがした。性とかセックスに対する呪縛的イメージから、距離をとって少し自由になれた気がする。分かりやすいが、内容は濃く、そしておもしろい。

とりわけ興味を引かれたのはフーコーの「生-権力」が話題になるところ!
。これまで視界に入ってこなかったフーコーに関心を持つようになった。
本書のような本がもっとたくさん出版されてもいいと思う。そうすることによって、もちろんこういったテーマ自体に対する関心も高まるだろうし、学問への関心、さらには自分で考えていくことへの関心もまた喚起されると思う。


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