Book Review!


作者:斎藤 邦雄

レビュー:レビュー対象商品: シベリヤ抑留兵よもやま物語―極寒凍土を生きぬいた日本兵 (光人社NF文庫) (文庫)

シベリア抑留といえば、現在の中国や北朝鮮の収容所同様の苛酷な強制労働が行われたものと思っていたが、著者の経験した抑留は、そのタイトルと、著者自身によるほのぼのとした挿絵の雰囲気同様、意外にも予想したほど苛酷なものではなかった。

ラーゲリと呼ばれる収容所はシベリア各地に何カ所もあり、場所によって、作業内容も収容される建物を含めた環境も多種多様だったために、戸外で岩や木材を運ぶような厳しい肉体労働の場合もあれば、室内で比較的体力を使わない労働もあったようだ。著者自身も何カ所かのラーゲリを経験しているが、その度毎に作業内容は変わっている。

収容所に一緒に若いロシア人女性が収容されていたり、現地の中年女性と顔を会わせる機会が日常的にあったり、とい??!
?のも意外な事実である。

シベリア抑留に関して頭の中にあったイメージはこの本によって大きく書き換えられた。物事を正しく「知る」ためには、複数の情報源から情報を得ることが必要だと考えさせられた、非常に読み易くて楽しく読める本である。


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