2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Book Review!

作者:山下 柚実レビュー: 五感の故郷をさぐる (単行本) さらさらと楽に読めた。感覚体験を書くのが楽しそうだ。見過ごしやすい五感からのシグナルに敏感。主張の面では明快すぎて眉につばをつけたくなるところもあるのだが、五感の体験を描く文章力はすば…

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作者:なだ いなだレビュー: こころ医者講座 (ちくま文庫) (文庫) 病気の治療云々にかかわらず、聞き上手というのはとても貴重な力だとおもう。よい聞き手さえいれば、混沌の中にいる話し手は少しずつ問題解決の糸口をみいだせる。話しているうちに思いもか…

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作者:久世 光彦レビュー: 向田邦子との二十年 (ちくま文庫) (文庫) 没後何年たってもフォロワーもファンも減らない向田さんの素の姿を横で見ていた、久世さんによるエッセイ。 向田さんのたたずまい、生きかたがあまりにも素敵で、格好よくて可愛くて切な…

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作者:左巻 健男レビュー: 授業づくりのための理科教育法 (単行本) 内容的には左巻 健男 氏の書いてる本ですからそれなりの本です。 しかし、左巻 健男 氏の本をすでに持っている人にはあまり意味がないかもしれません。 しかし、忙しい卒研前で実習前の時…

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作者:三枝 誠レビュー: 大和なでしこ整体読本 身体を取りもどす“七つの力” (ちくま文庫) (文庫) 整体に父、「野口晴哉氏」の内弟子が著者。女性の体について簡単簡潔に説明。そして無理なく出来る、呼吸法、ヨガが絵入りでのってます。文章を中心に詳しく…

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作者:平 安寿子レビュー: セ・シ・ボン (単行本) 平さんがパリに留学したのは26歳で、しかも1979年とかなり昔の話だ。パリ留学を日本に帰国してから人に言わずにいて、間もなく55歳になろうとしてから、あの時のことをやっと語る気になった。この…

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作者:中沢 新一レビュー: 古代から来た未来人 折口信夫 (ちくまプリマー新書) (新書) わが国における不世出の独創的学者・思想家の一人である折口信夫の学問と思想への入門書。青少年向けの新書ということで叙述は平易だが、内容は濃い。読者は本書を通じ…

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作者:石田 千レビュー: 屋上がえり (単行本) 「踏切趣味」が踏み切りを切り口に街や人の風景を描いたのと同様、本作では屋上を切り口にしています。踏切趣味でも踏切自体の描写があっても印象が希薄であったように、本作でも屋上自体の描写はあっさりして…

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作者:橋本 治レビュー: 橋本治と内田樹 (単行本) 橋本治/内田樹『橋本治と内田樹』筑摩書房なんだかんだで、橋本さんはなぞだらけ。内田先生の鋭敏な対話術を駆使しても、なぞだらけ。橋本さんはどうしようもないほどに「パブリックな人」である、という…

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作者:最相 葉月レビュー: 熱烈応援!スポーツ天国 (ちくまプリマー新書) (新書) たのしいマイナースポーツのおつかけ記。スポーツチャンバラから東京六大学野球までウラの話もイロイロ。なるほど、この著者はこのてのモノにも才能を見せるのか。面白いのは…

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作者:藤森 照信レビュー: 人類と建築の歴史 (ちくまプリマー新書) (新書) タイトルは大げさでなく、まさに人類の歴史とともに語る建築の歴史。日本も世界も視野に入れ、住まい・建築が人類にとってどういう意味を持つものであったのか、何をもたらしたのか…

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作者:外山 滋比古レビュー: 異本論 (ちくま文庫) (文庫) 外山氏の著作は頭の整理がつかなくなったときに読むものが多い。今回は、翻訳文化について考えていたところ外山氏のこの本にであった。ときどき文体の主語がどこにあるのか考えてしまうことがあるが…

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作者:チェチリア ヤンネッラレビュー: ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ (イタリア・ルネサンスの巨匠たち―シエナを飾る画家) (大型本) ドゥッチョの画集です。私は、テンペラ画を描いているのですが、これは、最高です。「イタリア、ルネッサンスの巨…

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作者:小澤 竹俊レビュー: いのちはなぜ大切なのか (ちくまプリマー新書) (新書) 命の大切さを考えてゆく最初のきっかけとして、現在しばしば行われている「いのちの授業」を取り上げています。「命は一つしかないから大切なのか」「死ぬのが怖くないからい…

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作者:香山 リカレビュー: じゃなきゃいけないの? (ちくまプリマー新書) (新書) いい子ということについて考えさせられる本です。新書でお手ごろな値段ですし、とても読みやすいので小学校高学年からでも取りつけます。テーマも思春期の心の揺れを扱ってい…

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作者:ポーリン ケイルレビュー: 今夜も映画で眠れない ポーリン・ケイル集 (アメリカ・コラムニスト全集) (単行本) ポーリン・ケイルの文章は啖呵である。エクスキューズは一切ない。独断と(時には)偏見にみちみちているその批評は、気に入らない作品・役…

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作者:稲垣 栄洋レビュー: 身近な雑草の愉快な生きかた (単行本) 一つひとつにちゃんと名前があるのですもの、「雑草」とひとくくりにして言うのは本当は好きではないのです。でも、「雑草」という言葉には、したたかに生きる強さのようなものが感じられま…

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作者:ロイス・マクマスター ビジョルドレビュー: 遺伝子の使命 (創元SF文庫) (文庫) 買ってから放ったらかし、ようやく読めました。ヴォルコシガン・シリーズの番外編。外惑星に人類が移住した世界のSFです。あいかわらずのズバ抜けた描写力、奇抜なアイ…

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作者:野村 潤一郎レビュー: サルが食いかけでエサを捨てる理由 (ちくまプリマー新書) (新書) 著者は獣医とのこと。主に、動物に関する生態学、行動学、進化学などの話題を書いた本。しかし、全編にわたって、なにか素人ぽっさが目立つ。例えば、「アリクイ…

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作者:G.K.チェスタトンレビュー: 四人の申し分なき! 重罪人 (ミステリーの本棚) (単行本) 逆説の魔術師チェスタトンの真骨頂である本がようやく完訳されました哲学的に展開されるパラドックスを楽しんでください 更に詳細を見る

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作者:ジェイムズ・P. ホーガンレビュー: 内なる宇宙〈上〉 (創元SF文庫) (文庫) “巨人”シリーズ第四作。 ホーガンが 「論理的整合性」 を持った “ファンタジー” を目指したという作品。 その結果は… 「整合性」 を重視するあまりに、三部作特有の限界ギリ…

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作者:鳴海 史生レビュー: バッハ問 大作曲家徹底攻略問題集 (単行本) 私も着想は面白いともいます。同意見です。それにもかかわらず星が1つ少ない2なのは、レイアウト上の問題です。非常に読みづらいのです。受験問題集ではないのですから、問題の後に、…

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作者:大渕 憲一レビュー: 思春期のこころ (ちくまプリマー新書) (新書) 中高生の子どもをもつ親を対象に社会心理学者が書いた、思春期の心理・行動傾向の特徴について解説した本。 中高生の年齢層の子どもに見られる心理的な特徴、対人関係の特徴をメイン…

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作者:太宰 治レビュー: 斜陽 (新潮文庫) (文庫) 太宰の作品の特徴は「矛盾」が繊細に描写され、かつ矛盾に対して肯定的である点にあると思う。特に「斜陽」では登場人物が持つ矛盾同士の複雑な絡まり合いが絶妙なバランスで表現されていて、太宰作品の中で…

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作者:ドン・デリーロレビュー: ボディ・アーティスト (ちくま文庫) (文庫) タイトルは本作のP.164に記載されている言葉だ。巨大な世界を描くドン・デリーロがあの超絶的作品『アンダーワールド』の後に、散文詩と小説形式の境界線に位置するようなこの作品…

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作者:王子製紙レビュー: 最新 紙のリサイクル100の知識 (単行本) 地球環境問題を身近に感じてもらうのに、紙の話から始める場合が多いと思います。一口に「紙」といっても奥の深い話で、みんなに理解してもらうには相当な勉強が必要だと思います。この本は…

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作者:ウタ・フリスレビュー: 自閉症とアスペルガー症候群 (単行本) イギリスを代表する自閉症研究者のひとり ウタ・フリスの本です。自閉症のことを勉強したくて最初に読む本としてはおすすめしません。ある程度,知識がないと読みこなせません。何冊か同…

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作者:レビュー: ニューアクションα 数学II+B(ベクトル・複素数) (単行本) これは数学II&Bの範囲を網羅した本です。例題を示した上で、その知識を応用して解く練習・問題が書かれており、基本から徐々に知識を発展させていくことができます。まさに基礎か…

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作者:黛 まどかレビュー: 17音の交響曲(シンフォニー) (単行本) OL時代から現在の活躍に至るまでの黛まどかさんの心境が実直に綴られています。 また、後半の部分に掲載されている対談編からは、対談相手から巧みに話しを引き出してくる黛まどかさんのイ…

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作者:吉谷 桂子レビュー: 英国ガーデン日記 (単行本) 他の実用書のようにあまり庭そのもののビジュアルは少ないけれど、そのかわり表紙を含め、吉谷さん力作?のかわいいイラストがたくさんで、非常にガーデンへの愛情を感じる本です。ムックやテレビで見…