Book Review!

作者：高野 雅夫

レビュー： 人は１００Ｗで生きられる　~だいず先生の自家発電「３０Ｗ生活」~ (単行本（ソフトカバー）)

エネルギーを含むあらゆるシステムは、人間が作ったものである以上、変えることができる、ということを信じさせてくれる一冊。
原発についても、安易な「反対」ではなく、「原子力」の実質的な可能性と代替エネルギーの実現性を科学的に検証しながら、ほんとうに未来に必要なものは何なのかを問うています。
誰にでも理解できるように、優しい言葉で書かれていますが、社会的な大きな枠組みから生活の小さな枠組みまでを直結的・重層的にとらえて、示唆に富んでいます。
原子力も実は枯渇エネルギー、電気の中央集権化は戦争の遺産、都市システムとスマートグリッド、自然エネルギーの実情と可能性（太陽熱温水器、地中熱、小水力発電、木質バイオマス…）と再生可能エネルギー法案、日本の国土７割??!
?占める森林の実情、なども分かりやすく解説。
「スマートになるのは、機械ではなく、人間でありたいものである。」
地球システム論の立場から、実際に現場の人々の間で身体を使って学び、動いている著者の言葉は力強く、「エネルギー地産地消」のシステムに、希望とたくさんの可能性を感じることができます。


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