Book Review!


作者:

レビュー: 東アジアの古代文化 101号 (単行本)

いわゆる「邪馬台国」問題で、帯方郡治から狗邪韓国(プサン付近)までは水行(韓国の西岸、そして南岸を舟で航行)が「定説」となっています。
しかし本書で平瀬英司氏は、「それは不可能だった」と指摘しています。氏は当該航路の航海を実体験することと、中世のソウル、プサン間の交通が陸路しかなかったこととを照らし合わせ、
古代史の「定説」を否定しました。
今後も限りなく出てくる同問題で、この氏の水行否定を避けるわけにはいかないのです。
本年出版された、「邪馬台国の数学と歴史学―九章算術の語法で... 」半沢 英一著では、この水行否定を正面から捉えていて、しかも本書の平瀬氏の問題提起を所見としています。
我田引水的な論法の多い、「邪馬台国関連書」ですが、本書の一読!
は欠かせないものと思います。


更に詳細を見る