Book Review!


作者:ヒューバート・L. ドレイファス

レビュー: ミシェル・フーコー構造主義と解釈学を超えて (単行本)

ラビノウは世界中に五万といるフーコー研究者の中でも最も重要な人物の一人である.この本は,数あるフーコー解説書の中でも最も明解かつ実用的なもの(哲学の解説書は時に抽象的な概念を抽象的な言葉の羅列によって置き換えようとするような傾向があるのに対して...)の一つであり,特に『監獄の誕生』における,「監獄の不完全性」についてのラビノウの解説等は非常に明解である.また特に重要なのは,後期フーコーについてのラビノウの詳しい言及である.また日本語版にはフーコーがカリフォルニア大学バークレー校で行った講演,インタビュー等が含まれており,そこにおいて晩年のフーコーの試みが非常に分かりやすく(時に熱っぽく)語られている.お勧めです.


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