Book Review!


作者:阿部 謹也

レビュー: 中世賤民の宇宙―ヨーロッパ原点への旅 (単行本)

 中世ヨーロッパの人びとが、何を考えどう感じていたか、学ばなければ本当に分からないものだと思った。

 ずうっと仕事(事柄)自体が時間を決める生活をしていた人びとにとって、機械時計が現れて、時間で仕事(事柄)が決まる生活になったのは、さぞかし驚きだっただろう。教会の鐘楼に向かい合って建つ市参事会堂の大時計も、違った目で見えてくる。

 それまでヨーロッパの国ごとに町ごとに暦も違っていたことも初めて知った。時間や暦が違えば、考えること感じることも違って当たり前だ。

 面白い本だった。


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