Book Review!


作者:ダンカン ワッツ


レビュー: スモールワールド・ネットワーク―世界を知るための新科学的思考法 (単行本)

Zipf's law, small worlds 現象に興味が有るので読んでみたが、非常に後味が悪い。
本書の内容が悪いのではない。
訳者が悪いのだ!
すでに他のレビュアーの方が書いているとおり参考文献が無いのは論外としても、1. 本文中の訳注に翻訳者の意見が書かれていて意図的に読者をある方向へ洗脳しようしているがごとくである。2. 訳者あとがきで訳者自身の意見をこれでもかというほど勝手なことを書いている。優れた書籍を母国語で読めるために訳者は必要である。
だから訳者の考えが反映されてしまうのは仕方が無い部分もあろう。
だがしかし、最低限、原著者に訳注やあとがき内容を説明して了解を得る必要が有るのではないだろうか。
訳者あとがきの中で、原著者ワッツに日本語版への序文の依頼が断られ?!
??ことが書かれているが、あたりまえだろう。
メチャクチャな訳注と訳者あとがき ---韓国ドラマの冬のソナタまで例に出して--- これほど悪行を働くのだから。「良識の欠如と研究者としての姿勢に多大なる疑義を抱かざるを得ない。」とレビューを書いている方がおられるが、私も同感である。
一つ見識ある出版社にお願いしたい、翻訳者たちが訳者あとがきで述べているとおり二度と翻訳の依頼を彼らにしないでいただきたい。6次のつながり、スモールワールド現象、カスケード現象などには非常に興味があるし、これから発展してゆく分野でもあることは確実である。
それだけに残念でならない。


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