Book Review!


作者:ジェラルド ダレル


レビュー: ナチュラリスト志願 (Kaiko Ken’s Naturalist Books) (単行本)

著者のダレルは同じダレルでも「黒い本」やアレキサンドリア・クァルテットの作家、ロレンス・ダレルの弟である。この兄弟はまったく性格が異なり、同じギリシャの島を描いた作品でも兄のものと弟のものではまったく別の島を描いているように感じるほどである。兄は作家だが、弟はいわば博物学者で物書き。けれんみのある兄の文体と違い、実直で実践的、足が地に着いた文体である(兄が悪いというのではない)。図版が豊富な本であり、見ているだけで愉しい。小学校六年生くらいから、この本は楽しめるのではないかと思う。夏休みだけナチュラリストになったりするには最高の本である。


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