Book Review!


作者:加藤 祐三


レビュー: 幕末外交と開国 (新書)

当時の幕府はペリーの砲艦外交に屈服し無理矢理開国させられたというのが一般的に考えられているイメージであるが、この本を読むと幕府は一年前よりペリー来航の情報を在出島のオランダ商館長の報告によって知り、情報を在出島のオランダ人、中国人より収集し、それらを分析することによってある程度の対策をたて、来航に備えていたようだ。アメリカ側との交渉においても幕府官僚は論理でもって相手の主張を取り下げさせるといったように今までのような幕府が無能で無理矢理開国させられたというのではないようだ。ただこの本は日米交渉の内容や事実関係に多くを費やしているため日米交渉の意義などにはあまりふれられておらずその点が残念


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