Book Review!


作者:松本 史朗


レビュー: 仏教への道 (東書選書) (単行本)

学生時代、著者の授業はサボってばかりいた。だから授業の内容は覚えてない。ただ、著書の内容はつねに真摯かつ、誠実である。仏教、仏の道に対する熱いロマンが胸を打つ。学内でも彼の「法」における、如来蔵、本覚思想への批判の舌鋒鋭く、敵も多いようである。それだけ命をかけているのだと思う。迷い多き私の如き僧侶が、道を失いそうなとき、信仰への熱が冷めかけているときに読み返しては力をもらっている。在家、出家の別はない。著者は仏教に自己の存在意義をかけている。悟りすました師家連中の言葉より、よほど胸に届く。本書は仏教入門書としては、多少学術的だが、根底に釈迦、祖師に対する深い敬愛の念が込められている。仏教への熱い思いが静かにほとばしる本!


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