Book Review!


作者:小島 健輔


レビュー: ユニクロ症候群 (単行本(ソフトカバー))

一読して感じたことは、
自分が寄生してきたアパレル業界から、
ユニクロが「ネタばらし」して中途半端なプレーヤーを追いだそう
としていることが悔しくてしょうがないのだろうということ。

ユニクロが売れている理由は簡単だ。
彼らは「いいものを安く」という至極簡単な原理で行動している。
80年代のバブルでいい思いをしたアパレルの連中がやってきたことは
これと正反対。
「大したことないものを、雰囲気だけで高く売りつける」。
ユニクロと同じ工場を使って、
ユニクロほどきちんとした品質管理もしていないのに、
バカ高い値段を付けているブランドはまだ存在している。
ユニクロにネタばらしされて、誠実な商売をやってこなかった連中は
もうすぐこの業!
界から追い出されるだろう。

そうした方々と一緒に商売をやっている人が書いた本なので、
おのずと客観性は限られる。

事実に基づいていると言いたいなら、
自分の「お客さん」の周りでおきていることだけでなく、
もっと、最終消費者がどう思っているかを調査してくれないと。
著者のバイアスが強すぎて、まったく役に立たなかった。


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