Book Review!


作者:藤巻 健史


レビュー: 円安vs円高 (単行本)

~藤巻氏は,外資系銀行支店長にもなったが基本的にディーラー一筋の方.
宿輪氏もマーケット部門のプロであるが,研究者としての顔も持つ論客.
この二人の共通点は,日本には確固とした通貨政策がなく,それこそが
今求められているものだという主張である.この主張は,とかく産業や
投資の添え物と考えられがちな為替に正当な評価を与えるものとして,
非常に重要である.
円安=藤巻氏,円高=宿輪氏 という立場だが,藤巻氏が「今この時点
で円安が必要.日本が立ち直れば円高になるのが自然」とするのに対し,
宿輪氏は円の国際化という観点からも円は強くなければならないという,
長期的視点も含めた円高の主張を繰りひろげる.
従って,個々の主張は示唆に富み面白い?!
??,基本的にこの対談はポイン
トがずれている.そのためやや散漫な印象が残るのがマイナス1点.


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