Book Review!


作者:大木 裕子


レビュー: オーケストラの経営学 (単行本)

長くクラシック音楽を聴いてきたので、オーケストラの経営はどうなってるのだろうかと本書を手に取ったが、期待外れだった。前半はオーケストラをめぐるよもやま話ではあるが目新しくはない。また、コストはかかるが経済的には報われないことを数字をあげて説明しているがこれも周知の事実だろう。クラシックファンなら誰もが知ってるトスカニーニフルトヴェングラーカラヤン小澤征爾のプロフィル紹介は紙面の無駄だ。第4章と第6章でようやく経営戦略らしきことが述べられるが大学の先生が書いたとは思えない分析の浅さと大雑把な論旨に驚いた。オーケストラ経営のゴール(目標、成功)とは何か、という基本命題を定義しなければこの議論を進められないと私は考える。オーケストラ経営のフレームを提示?!
??、事実とデータの丹念な蓄積と分析を通して、あるべきオーケストラ経営を提唱していただきたかった。


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