Book Review!


作者:エド・マクベイン

レビュー:レビュー対象商品: 大いなる手がかり (ハヤカワ・ミステリ文庫 13-12) (文庫)

異色作だった前作『キングの身代金』とは打って変わって、今作ではシリーズの基本に帰って87分署の刑事たちの群像を描くことに焦点が当てられています。原題も『Give The Boys A Great Big Hand』というもので、“Boys”というのが87分署の刑事たちのことを指しています。キャレラが中心人物であることは確かなのですが、マイヤー、クリング、ホースなどの捜査陣にもほぼ均等に焦点を当てようとしていて、彼らのチームワークとキャラクターの描き分けが読んでいて心地よく感じられます。

但し、事件自体はバラバラ死体もので、結構気持ち悪いので、そういうのが苦手な人は避けた方がいいかも知れません。犯人の動機はよくあるものではありますが、その人物の心境はかなり悲惨なものであり、その心情が最後に刑事たち!
に伝染して、沈んだ雰囲気のまま物語は幕を閉じます。このエンディングの雰囲気はハードボイルド好きにお勧めしたいですね。


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