Book Review!

作者：戸田 忠雄

レビュー：レビュー対象商品: 学校ってなんだ―学校の構造 内野席から (単行本)

　本書は20年以上前に書かれており、2009年現在、絶版である。再版の予定もないだろうから、古本が手に入るならば是非とも手を回して買っておくべき。当然の事ながら、当時の新鮮さはほとんど失われておらず、現在でも（現在だからこそ）読む価値は十二分に高い。
　最新の類書よりも網羅的・体系的であり、記述も平明かつ格調高い。論調は終始冷静であり、当時の学校教育とその長所短所をを大所高所から俯瞰しているため、結果として現在の教育問題のほとんどがすでにこの時点で的確に分析・検討されている。ここが本書の非常に優れているところ。
　著者が2009年現在、政策研究大学院大学の客員教授をはじめとして八面六臂の活躍しているのもむべなるかなである。


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