2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

Book Review!

作者:島 武史レビュー: 日本おみくじ紀行 (単行本) おみくじの歴史を調べたくて本書を購入しましたが、期待はずれの内容でがっかりしました。本書の内容は日本各地の神社仏閣で販売されている「個性豊かな」おみくじの調査本であって、おみくじ自体の内容…

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作者:水木 しげるレビュー: 京極夏彦が選ぶ!水木しげる未収録短編集 (ちくま文庫) (文庫) 貸本マンガ(「亡者の笛」「おんぼろ小僧一番槍」)、少年まんが(「怪植物」「空とぶ円盤」「妖精」「風の神」「見せ物小屋」「顔ぬす人」「約束」「海じじい」)…

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作者:薩摩 剣八郎レビュー: ゴジラのなかみ (ちくまプリマーブックス) (単行本) こどもたちのためにこんなにいい本があるのに、CG全盛のいまどきのこどもたちが着ぐるみの特撮に興味を持ってくれるかも気になるが、93年に発行されたこの本がきっと図書館で…

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作者:レビュー: 大正時代の身の上相談 (ちくま文庫) (文庫) まあまあ。大正という時代をリアルに感じたかったが肩透かし。現代仮名使いも興ざめだが何より著者のコメントが興ざめ。「女にたてつくとそれみたことか」的な90年代的女著者のコメントが「ハイ…

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作者:本橋 信宏レビュー: にくいあんちくしょう―異端カリスマ列伝 (ちくま文庫) (文庫) 扱うネタ(登場人物達)がとても濃いため、それぞれの人物に割くべきページ数が少なすぎる。「裏本時代」の次に読んだので、ある程度の前提知識があったが、この本が本…

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作者:小池 清治レビュー: 日本語はどんな言語か (ちくま新書) (新書) 日本語の構文を説明している本なのですが,今どう遣われているかというだけでなく,古典や近代文学の巨匠たちがどのように日本語による表現をしていたかということにもふれています。日…

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作者:西村 周三レビュー: 医療と福祉の経済システム (ちくま新書) (新書) 昨今の年金にまつわる多くの物議について、こういうやり方はどうですか、と紐解いている基本中の基本です。社会福祉、医療制度などについては幾たびも理想と現実の狭間において、社…

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作者:三田村 雅子レビュー: 源氏物語―物語空間を読む (ちくま新書) (新書) とても示唆に富む、興味深い本だと思います。が、読者にある程度の知識がないと理解しにくいのではないかと感じます。国文学科の学生や源氏物語が好きな方には特におすすめです! …

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作者:内田 百輭レビュー: 百鬼園戦後日記―内田百けん集成〈23〉 ちくま文庫 (文庫) 戦後を記録した文章というと、敗戦の悔しさであるとか、開放された悦びであるとか、これまでの価値観の崩壊であるとか、総じてそういった重い内容がテーマとなっている文…

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作者:殿山 泰司レビュー: 三文役者のニッポン日記 (ちくま文庫) (文庫) この本は、大きく分けると3部に分けられるまず、雑誌の取材で訪れた<サイゴン日記>と<アメリカ日記>それに<ニッポン日記>だ。1965〜66年にかけてベトナムとアメリカを訪れて現…

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作者:八木 雄二レビュー: 「ただ一人」生きる思想 (ちくま新書) (新書) 人間が、たとえ集団の外に出て孤立しても、強く生きていくための「思想」をつくりあげてきた西洋社会。その思想史の専門家が、「個人主義」の歴史的背景と、その、これからの日本人の…

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作者:手塚 治虫レビュー: 手塚治虫マンガ文学館 (ちくま文庫) (文庫) 本書には、H. G. ウエルズやドストエフスキー、アポリネールなど、古今東西の文学作品をマンガという表現形式によって再構成した、長短あわせて7編が収められている。なかでも「罪と罰…

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作者:オクタビオ パスレビュー: 弓と竪琴 (ちくま学芸文庫) (文庫) この本がすでに絶版になっているとは知らなかった。本の内容は★五つだが、版元の筑摩書房は★1つ。(内容説明はゴルディアスさんの説明に譲ります)岩波文庫の『ドビュッシー音楽論集』だ…

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作者:狐レビュー: 水曜日は狐の書評 ―日刊ゲンダイ匿名コラム (ちくま文庫) (文庫) とにかく書評のスタンスが柔軟だ。岩波の漱石全集における謡曲の注釈は正確ではないと鋭く指摘する一流の知識人であり、難解と思われがちなナボコフの小説の快楽を分かり…

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作者:佐久間 治レビュー: 英語に強くなる多義語200 (ちくま新書) (新書) 英語には同じ綴りなのに相当かけ離れた意味を持つ単語が存在する。例えば address は名詞としては「宛先、住所」であるが、動詞としては「演説する、話しかける」だし、interest は…

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作者:西野 皓三レビュー: 生きるパワー西野流呼吸法―七つの法則 (ちくま文庫) (文庫) 簡単に言えば、人間は西洋文明式の頭脳の知は使っているのだけれども身体の知は使えていない。身体の知は実は40億年も昔から発達しているものなのだから、これを使えさ…

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作者:松谷 みよ子レビュー: 現代民話考〈2〉軍隊・徴兵検査・新兵のころ (ちくま文庫) (文庫) 著者自身、戦争を「民話」と呼んでいいかと自問されていたこともあるそうです。確かに私もそう思った瞬間がありました。しかも、それがいきなり第2巻として登…

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作者:福田 和也レビュー: 奇妙な廃墟―フランスにおける反近代主義の系譜とコラボラトゥール (ちくま学芸文庫) (文庫) こういう負の歴史をめぐる整理は、よそ者がやって初めて客観性が生じます。福田和也の存在証明ですね。内容的にも、世界水準の仕事だと…

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作者:レビュー: バートン版 千夜一夜物語 2 (文庫) なんといっても、「オマル・ビン・アル・ヌウマン王とふたりの息子シャルルカンとザウ・アル・マカンの物語」が面白い!ただ、なにがおもしろいかって言うと、「波瀾万丈」以外の言葉を使うと、話のあら…

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作者:J.R.R. トールキンレビュー: 妖精物語の国へ (ちくま文庫) (文庫) 'On Fairy-Stories','Mythopoeia','The Homecoming of Beorhtnoth Beorththelm's Son'(1945)を、ちくま文庫のために新たに翻訳したもの。『ホビットの冒険』出版後、ファンタジー擁護…

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作者:笠原 和夫レビュー: 「妖しの民」と生まれきて (ちくま文庫) (文庫) 著者が有名なシナリオ作家であることは知らずに手に取りました。なにぶんヤクザ映画等に疎いもので・・。しかし、そういう私の胸にも響く内容を持った本でした。ここには戦中から戦…

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作者:佐野 洋子レビュー: 友だちは無駄である (ちくま文庫) (文庫) 佐野さんが、幼年時代から大人の現在までを、友だちを中心に振り返った対談集。もともと子ども向けの『ちくまプリマーブックス』だったらしいが、佐野さんの意見は、世間体や平均値的なも…

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作者:齋藤 孝レビュー: 現代語訳 論語 (ちくま新書) (新書) 人気教育学者による、志ある『論語』の現代語訳だ。いかに『論語』が、世界最高水準の気概・誇り・道徳心の芽を日本人に与えてきたか。しかし、どんなに素晴らしい話でも、むずかしすぎて伝わら…

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作者:しりあがり 寿レビュー: コイソモレ先生 (ちくま文庫) (文庫) ¨¨ ¡ä£ ̄¿¨¨...1 ̄£°£°§--aè...§…

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作者:松島 駿二郎レビュー: 鎖国をはみ出た漂流者―その足跡を追う (ちくまプリマーブックス) (単行本) 著者は、旅行記・ガイドブックなどの執筆が本業のいわばプロの旅行家だ。漂流にも関心があるようで、いくつかの漂流関係の本も出している。本書は、漂…

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作者:田中 小実昌レビュー: 田中小実昌エッセイ・コレクション〈2〉旅 (ちくま文庫) (文庫) 鉄道紀行ものは世にたくさんあるが、バス紀行ものはあまりないような気がする。著者は日本、世界の各地で行き先なんか気にしないでバスに乗る。乗るのも降りるの…